FTランキングでハットトリック達成

ロンドンビジネススクールがFinancial TimesのGlobal MBAランキングで3年連続でNo.1となった。

ちょっと前のニュースになってしまって大変恐縮だが、FTのMBAランキングで再びNo.1となった。なんと2009年から3年連続である。学校のWebsiteではハットトリックと高らかに謳われ、発表日には学校のいたるところにNo.1を強調したフラッグが張られていた。

もちろんランキングは一つの目安でしかないので、これをもってLBSが世界一のMBAプログラムだというつもりは毛頭ないが、在校生としては素直に嬉しい話ではある。何の世界にせよ一番と二番の差は非常に大きいし、どんな分野にせよ一番という冠は学校にとっても学生にとっても自らのマーケティング的に非常に価値がある(ThunderbirdがInternational StudyでNo.1という実績を最大限マーケティングで生かしているのがいい例だ)。


ハットトリック

もっともFTはイギリスの新聞だし、それ以外では評価されているの?とみる向きもあるので、他のランキングの結果も載せてみたいと思う。以下Wikipediaの転載。
 
    * 2nd in the European ranking by the QS Global 200 Business Schools Report (2010).
    * 3rd in the international ranking by The Wall Street Journal (2007)
    * 5th in the international ranking by BusinessWeek (2010); It is the only MBA programme to have been ranked in the top five in every BW international ranking.
    * 1st in the international (non-US) ranking by Forbes (2009)
    * 2nd in the latest Best Global MBAs 2011 ranking by CNN Expansion (2011)
    * 2nd in the best business schools ranking by America Economia (2010)
    * 19th in the rankings by the Economist (2010)

こうやってみるとほとんどのランキングで上位に位置しているようだ。これには正直驚いた。FTのランキングでLBSの評価が高いのはCEOがLBSのアラムナイだからなのは公然の秘密(?)だが、それ以外でもかなり高く評価されているのは間違いなさそうだ。
一点残念なのは英国にきて唯一定期購読しているEconomistからはあまり評価されていないところだ。まあ、そんなことを言い出したらきりがないのだろうが・・・

Tattoo Fashion Show

Tattooで日本人が活躍したもう一つのイベントがFashion Showだ。

Fashion Showは今年から始まった企画で、各国の代表がお国の衣装をきてキャットウォークを歩くというものだ。本当はこのイベントはLBS Got Talentの前にやるはずだったのが、当日のいきなりの予定変更で最後に回されたのだ。Fashion Showなんか歩くだけだしそんな盛り上がらないでしょ、と思ったらなんのその、LBS Got Talentにも増して人がすし詰め状態で、歓声が飛び交う大盛り上がりのイベントとなった。もしかしたら一国3分と言う時間の短さが功を奏したのかもしれない。

Chinaのセクシーチャイナドレスから、グルジアのほのぼのするような民族衣装まで、いろんな国の衣装を間近で見れるチャンスがあるのはさすが国際色豊かなロンドンビジネススクールの面目躍如といったところか。

我々日本チームは、和装をロンドンに持参している奥様方(着物3名、浴衣3名)および私だ。最初に今回の日本チームを仕切るOさんが自身で着付けられた豪華な着物姿を披露した後、浴衣3人、着物 2人(含む妻)が順番にキャットウォークを歩く。
そして、いよいよ私の出番だ。日本から紋付袴と居合刀を持ってきたのはこのためと言っても過言ではない。残念ながらゆったりと居合の型を披露する時間的な余裕はなかったのでかなり端折ってしまっているが、それでもSAMURAIがどんなものなのか見せることができたのではないかと思う。


他がアップテンポの曲でノリノリだったせいもあって、春の海の抑制的な曲調と明らかに他の国とは違う衣装と演出は、数ある国の中でも日本を大いに際立たせていたと思う。これだけ自身を差別化できる国に生まれたことは本当に幸せなことだったと思った一日となった。

Tattoo準優勝!

LBSのTattooのイベントで日本チームが見事優勝した。

LBSのにはTattooという一大イベントがある。Tattooはいわば日本でいうところの文化祭で、国ごとにブースを出し、更には出し物をするというものだ。MBAは1・2年生をあわせても800人しかいないのに、参加者は1200人もいるというのだから、その規模の大きさたるや如何ほどかわかっていただけるだろう。Tattoo全体の話は別稿に譲るとして、今回は日本チームが優勝したイベントについて書きたいと思う。

このイベントはLBS Got Talentというもので、いわばお国芸の対抗戦といった趣のショーだ。Upper QuadにあるMarqueeという建物全部を使って行われるのだが、そこには観客がすし詰めになっていて動くのすら大変という大人気のイベントだ。

われわれ日本はLBS内でDJとして有名なZさんの音頭でパラパラで挑むことにした。MBA1年生とMiFから計10人が参加したのだが、パラパラ経験者はZさんだけという甚だ心もとないところからスタートした。しかし、毎週スタディルームを借り切って練習したこともあって、しり上がりにレベルがあがってきたのにはびっくりした。音楽は私がMixしたのだが、Zさんのこだわりが反映されたものになって最初の盛り上げから最後の落ちまでが詰まった3分間となった。


そして、とうとう本番・・・日本の国旗を持って入場。若干間抜けな雰囲気も、最初の「東京」コールがはじまると一変し、パラパラの振りが始まると場内の驚きの混じった歓声に支配された。あとは3分間、ひたすら練習どおりに一気に踊りぬける。

これは気持ちいい。気持ちよすぎる。
自分たちのパフォーマンスでこれほど観客が喜んでくれるとは、そしてそれがこんなにうれしいものだとは思っても見なかった。


審査員のDeanのAndrew、Andrewの奥さん、会計の教授Octay、コーポレートファイナンスの教授のAnnaだったのだが、Octayは女性ばかりみてるし、我々には女性がいない点が不利になるかと思ったが、ふたを開けてみたらなんと2位という望外の結果を得ることができた。壇上でZさんを胴上げすることができたのは本当にいい思い出になった。

Zさんは「アジア人は踊れない」という見方を覆したいと言っていたが、この日を境にその見方も変わったのではないかと思う。井上陽水ではないが、ダンスはもう踊れないのかと思うととても寂しくもある。やっぱりみんなそれだけ熱意をもって練習していたのだ。

来年に向けてハードルをあげてしまったね、と2年生に言われたが、それはとても嬉しい褒め言葉だったと思う。MBA2013の皆さま、来年のTattoo楽しみにしています。

ロンドンで再び入院するの巻

ロンドンで再び入院する仕儀となった。

しばらくブログの更新が止まってしまった。理由は複数あるのだが、一番大きかったのは2月の初旬に入院したことにある。何故入院したかと言うと、気胸の再発を防ぐために手術に踏み切ったからだ。

気胸は端的に言えば肺のパンクである。実際には肺のうちの数%~数十%縮むくらいなので、場合によっては安静にしているだけで治るくらいなのだが、一度なると肺の上部のブラと呼ばれる破れやすい部分ができてしまうので再発する可能性が残ったままになってしまう。11月にロンドンで気胸になったときは対症療法しかしなかったので、激しい運動その他で再発する危険性残ったままだった。そこで内視鏡でそのブラを切除して縫い合わせる手術をすることで以後の再発を一切防ぐ、というのが今回の手術の趣旨だ。

今回入院したのはUCL Hospitalの付属病院の一つ、Heart Hospitalだ。医療機関が集積するHarley Streetの裏手にある心臓と肺の専門病院だ。旅行保険に入っているのでプライベートの病院にもいけるのだが、イギリスの医療制度を間近で見るいい機会なので、イギリスの医療制度であるNHSの病院に入院することにしたのだ。
入院した日にすぐ手術したのだが、担当医師の簡単なオペだという説明とは裏腹に術後は結構大変だった。なにせ痛み止めを飲んでいないと何もする気が起きないくらい痛いし、咳などしようものなら肺周辺がとんでもない痛みで数分動けないといった感じだ。3日間くらいは肺にたまった水を抜くためにドレインを二つ付けていたので自由に動けないのも痛かったが、これだけ一日時間があるときもないので、落ち着いてからは自分の勉強に専念できたのはよかった。

相変わらずNHSのオペレーションは悪くて、診察に来る医師は毎回違う、血圧を測る時間はてんでばらばら、引継ぎは病室でやるので他の患者に丸聞こえ、ナースコールはなりっぱなし、管を抜いた当日にすぐ退院させると、まあ日本の病院に慣れた人からするととんでもない場所である。とはいえ、食事は多くの選択肢から選べたり、 食後にコーヒーとお菓子が出たり、余計な干渉されなかったりいいところもある。何にせよこれで医療費は入院代・手術代含めて一切無料なのだから文句の言いようもない。

さすがにもうNHSに入院することはないと思うが、なかなか面白い経験ができたと思う。
術後しばらくは激しい運動は控えるように言われているのだが、今から自転車に乗れる日が待ち遠しい。

Heart Hospital


肺についていたドレイン

LBS Corporate Partner Week

新年早々LBSでは就職関連のイベントが目白押しだ。

ロンドンビジネススクールでは1月4日から7日まではCorporate Partner Weekと称してLBSのスポンサー企業がインターンに向けたプレゼンテーションを行う。多い日だと一日6社もやるので、とても全ての企業のプレゼンテーションに出ることはできない。ただ、やはりロンドンで就職を目指している人はここが全ての始まりだといえる(一部秋学期にInvitation OnlyでCoffee Chatをしている企業もあるが)。

スポンサー企業を見るとやはり錚錚たる企業が連なっていている。やはりそれだけ優秀な人材の確保にお金を使っているということなのでろう。日本企業では野村證券(というよりNOMURAという感じだが)と第一生命がスポンサーだ。第一生命はMBA採用をしていないはずなので、おそらくは幹部社員のTrainingとかExecutiveクラスへの派遣といったベネフィットのために拠出しているのだろう。

私自身はインターンはほとんど決まっているので、こちらでインターンするつもりはないが、せっかくなので何社か参加してみた(ほとんど会場で出る昼飯や晩飯目当てで参加した企業もあるが・・・)。参加者の人数を見ているとNOMURAもGoldmanや他の米系投資銀行並みに注目されているようだ。もっとも日本人は一人もいなかったし、EMEA地域のAutonomyが非常に強調されていたので、NOMURAというよりもほとんどLehmanという印象を受けたのは私だけではないだろう。

一企業あたりの時間は計90分で、45分プレゼン、45分ネットワーキングという形になっている。やはりプレゼンには会社の個性も出てくるし、ネットワーキングイベントにどれくらいの人数を連れてくるかで採用に対する気合も見えてくるものだ。イベント後大体1週間以内にインターンへの応募期限が迫っているので、皆情報収集にガツガツしているのだと予想していたのだが、実際は日本での同様のイベントの際とさほど変わらない穏やかさだったのは少し拍子抜けだった。これはMatureな学生が多いヨーロッパのスクールだからなのだろうか。
あと意外だったのは名刺の出番があまりないということ。名刺を交換することは稀のようで、交換を求めて断られたという話も何回か聞いた。やっぱり名刺がマストなのは日本だけのようだ。

Corporate Partner Weekのあとはスポンサーではない企業が連日昼休みと夕方にプレゼンを行うのだが、2月の半ばくらいまでこれもよくぞこれほどというくらい企業がくる。ここはまさにロンドンのアドバンテージといっていいだろう。

プレゼンテーションのネットワークイベントは熱気を帯びる

(参考)LBSのCorporate PartnerのうちPartner Weekでプレゼンを行った企業
Parthenon Group
JPMorgan
UBS
Goldman Sachs
Deutsche Bank
AT Kearney
Bain & Company
Barclays Capital
Bank of America Merrill Lynch
Morgan Stanley - EMEA
Nomura
Citi
Accenture
Boston Consulting Group
Credit Suisse
HSBC
Booz & Company
Vodafone
McKinsey & Company

春の訪れ:合格された方へ②

LBS Japan Trip PartyへのAdmitの方の招待
今年の3月20日 から27日の日程で行われるLBSのJapan Tripですが、そのFarewellパーティー(3/26 19:00-)にその時点までのAdmitの方を呼ぶ予定です。学校と交渉中ですが、おそらく1stと2ndで合格された方は学校から案内がいくと思いま す。

当日は日本人も含め100名前後のLBSの生徒とそのパートナーが参加する予定です。LBSが実際にどんなところだか見に来ていただければと思います。 私自身も当日いろんな人と話してLBSのダイバーシティの素晴らしさを実感してLBSに決めた経緯があります。(※ちなみに去年は私も含め2ndまでの合格者7人が参加して7人とも他の学校を断ってLBSにくることにしています。)

というわけでもし他校と迷われている方がいらっしゃいましたら、ぜひこのイベント参加されてから決めていただければと思います。
当日皆様とお会いできることを楽しみにしています。

注)上記は予告なく変更になる可能性があります。また、当イベントへの招待に関して学校から直接連絡がいくことになります。また本件に関して学校に直接問い合わせるのはご遠慮いただければと思います。
ぜひLBSの生徒に会いにきてください!

春の訪れ:合格された方へ①

ロンドンビジネススクールに1st Stageに出願された方の合格発表があったそうだ。

以前このブログを通じて私に質問をくださった方からご丁寧にLBSに合格したとの連絡をいただいた。わざわざ合格したとお礼のメールをいただくとこちらもやはり嬉しい気持ちになる。少しでも私のアドバイスが役に立ったなら望外の幸せである。

受験生の方で複数校に合格したどこに行くか迷われる方も多いと思う。もしその中にロンドンビジネススクールが入っているのであれば、ぜひ我々現役生や知り合いのアラムナイの人に相談していただければと思う。やっぱりどんなにWebの情報を漁ったところで、直接話して得られる生の情報には到底及ばないからだ。必要あれば似たようなプロファイルの同級生も紹介できるので気軽に連絡いただければと思う。

それでは改めて1stで合格された方、おめでとうございました。
そして、いま出願中の方、これから出願される方はぜひよい結果がでますように。

待っています

ロンドンで美味しかったパブ2010

前回に続いて2010年にいったパブで美味しかったお店を紹介したいと思う。

ベストパブ2010・・・Somertown Coffee House
パブで美味しいご飯?と思われた方もいらっしゃると思うが、ロンドンではガストロパブと呼ばれるご飯に注力したパブが結構あるのだ。昨年行った中で一番はKing's CrossとEustonの間にあるSomertown Coffee Houseだ。Great Portland StreetにあるスパニッシュパブのQueen's Head & Artichokeもすごくよかったが、今回はフレンチパブのこちらを一番としたい。

こちらはビストロのような手ごろなフレンチを出すパブで妻の妹夫婦がロンドンに来た際に訪れた。メニューの数は多くないので通いつめるのは厳しいが、たまに行くにはかなりお勧めできる。
メニューはフランス語なので名前は全く覚えていないが、4人で行って魚介のPlatter、ハム類のPlatter、チーズのPlatterなどをワインとともにシェアし、適宜メインを追加したのだが、どれも美味でびっくり。聞けば昨年のPub Awardにノミネートされたとかされないとか。

でもパブなのにビールを飲んでないというのも何とも不思議と言うか新鮮。というより、もはやパブではないかも。
ただこのお店は暗い通りをある程度歩く必要があるので周囲にはご注意を。

魚介のPlatter


Somertown Coffee House

ロンドンで美味しかったレストラン2010

年が明けたところで、昨年のベストレストランを選んでみたいと思う。

私は妻もいて家でご飯を食べることがほとんどだし、私費留学でお金があるわけでもないので、高いお店にいくことはほとんどない。たぶん外食の相当部分はパブに消えているような気がする。
ただ、そんな私でもいくつかこれは本当に美味しいと思えるお店があったのでレストランおよびパブの一番をここで紹介してみたいと思う。

ベストレストラン・・・FIFTEEN
2010年にいったレストランの中でダントツによかったのが東ロンドンのFIFTEEN。最寄り駅はOld Streetだ。大学の同じゼミの同期が3人ロンドンとパリにいるので欧州ゼミ忘年会をやろうということで予約したのがこちら。結局パリの一人は大雪にこれず、ロンドンのもう一人とその奥さんと3人で訪れた。
FIFTEENは予約を非常に取りにくいことで有名だそうだ。ここはイギリスではGordon Ramseyと並ぶ有名シェフJamie Oliverの経営するレストランだ。しかもスタッフは社会的に恵まれない人や元犯罪者などからなり、彼らの社会復帰を支援するという社会派のミッションを掲げている点も非常に興味深いところだ。

今回はランチだったが、2コースで24ポンド、2コース+デザートで28ポンドとこの手のレストランとしては良心的な値段だ。
私が選んだのは下の写真にあるラグーパスタとローストロインだ。どちらもここがロンドンであることをまったく忘れさせる美味しさだ。ワインもいただいてトータルで一人35ポンド。 このコストパフォーマンスは満足度が高い。
夜は高いのでなかなか難しいだろうが、また是非ランチで行きたい。

FIFTEEN
Mafalde ‘fatte in casa’ with a rich carne miste ragŭ, parmesan, gremolata and Fontodi olive oil
Roast loin of Pete Gott’s Cumbrian rare breed pork (porchetta style) with cannellini beans, cavolo nero and salsa verde

英国MBA日本人会

新年早々に英国MBA日本人会を開いた。

新年会
1月5日にロンドンで英国MBAに通う日本人で新年会を開いた。もともとはLancasterのYさんの発案だが、場所はロンドンということで私が幹事を務めること。何だか幹事ばっかりやっているような気がするが、これでみんなが楽しい時間を送れると思えば安いものだ。

さすがに冬休み中なので日本に帰っている人も多く、また試験が年明け早々にある人もいて集まれる人で集まった感じだったが、それでも参加者が15人にもなったのはちょっと驚きだった。
参加者はLBS(1年生のみ)、Cambridge、Lancaster、Imperial、Reading(Henley)といったところだ。有名どころだとOxfordやManchesterなどからは参加がなかったが、ロンドンに出るにも時間がかかるし時節柄やむをえない。

やっぱり他校のMBAに通う人たちと話すのは面白い。 学校によってプログラムの中身が全然違うので、それだけ学びの内容も異なってくると言うことを再発見。学校によっては1年で3つも学校主導のコンサルティングプロジェクトがあるところや、インド人が最大勢力で授業のにぎやか(ハンドリングが大変?)な学校、グループスタディ中心の学校とかなり色があって面白い。やっぱりMBAと一口に言っても自分でお金払うからには自分のフィットする学校を選ばないともったいない、と再認識した。

The Sherlock Holmes
会場はCharing Cross駅にあるThe Sherlock Holmesというパブ。ホームズの居室が再現されていてパブ中ホームズやワトソン、作者コナン・ドイルの絵や資料が飾られているという名物のお店。ただし、Baker StreetにあるSherlock Holmes Museumと違って、お店の場所に縁はなさそう。メニューもHolm's Favoriteといったホームズにちなんだもの。ただ、お店の人はメニュー名ではなくSausage with Mash Potatoみたいな料理名でサーブしてきて、メニュー名を言っても通じなかったのでちょっとした混乱が起きたのはご愛嬌。私は読んだことのある本のタイトル”The Hound of Buskerville"にしてみたら、角型のPuddingにソーセージとグリーンピースが入っているという料理だった。


外観は普通のパブのThe Sherlock Holmes
4時間あまり話しに花が咲く

中国語クラスについて

前回中国語について触れたので、今回はLBSの中国語クラスについて触れてみたいと思う。

LBSの語学システム
ロンドンビジネススクールは語学の教育に熱心な学校である。卒業までに第二外国語が一定レベルで使えることを要求していて、フランス語・スペイン語からアラビア語・日本語まで各種語学の授業を提供している。英語以外の言葉も話せる人(注)にとっては、この語学クラスは必修ではないが、結構な人数が語学コースをとっている。LBSの規模を考えるとこれだけの授業を提供するというのはさすが International Exposureを重視するだけのことはある。
(注)第二外国語として認められる言葉は決められていて、たとえばタイ語は認められないためタイ人は英語+タイ語の他にもう一言語話せる必要がある。日本語は第二外国語として認められているので、語学クラスを履修する必要はない。

LBSの中国語クラス
LBSの中国語クラスはマンダリン(北京語)だ。レベルはLv.1とLv.2に分かれていて、Lv.1もComplete BeginnerとBeginnerの2種類ある。第二外国語履修とみなされるためにはLv.2を取得する必要がある。私の場合は中国語 は大学時代に第二外国語として習っていたこともあって、しばらく遠ざかってはいたがLv.1のBegineerコースからのスタートとなった。
クラスは週2回で一回1.5~2時間となっている。週2回のうち1回はビジネス、1回は日常会話という構成になっているが、これも生徒のニーズとレベルに合わせて変えてくれるようだ。先生はLBSの所属ではなく、ロンドン大学のKing's Collegeから派遣されている。私の先生は中国語のテキストを自分で書いているような人で、教え方も整理されていて非常にうまい。授業の内容からは脱線気味の質問でも丁寧に応えてくれるのも◎。日本の話題に結構食いついてくるなぁと思ったら、実は旦那様が日本人だそう。日本語は全然できないが、それでむしろよかったと言えるかもしれない。
この授業に対する個人的な満足度はかなり高いと言えるだろう。

中国語のクラスメート
クラスにいる人の中国語のレベルはかなり高い。とてもBeginerというレベルではない。中国語クラスはComplete Beginnerのほうが人数が多くBeginnerクラスは私含め三人だけのクラス。クラスメートのわたし一人はマレーシアの華人で読み書きはできないがある程度話せるレベルで、もう一人は過去に北京に住んでいたメキシコ人で日常会話は普通にできると強者なのだ。私はというと、大学では日本の悪しきReading/Writing中心の授業を受けていただけに、会話はかなり苦戦している。でもそれのほうが自分のためになるので、ここに噛り付いて頑張るのも悪いことではない。ただ、他の二人が会話はばっちり、読み書きは苦労、なのに大して、私は会話はダメで読み書きは余裕というコントラストは面白い。でもどっちが役に立つと言えば・・・英語と同じでやっぱり会話ができるほうが役に立つのは残念なところ。

履修時期
語学クラスは2タームに渡って続く。したがって秋学期に始めれば春学期に終わり、春学期に始めれば夏学期に終わる。秋学期スタートは初めての学期でただでさえ忙しいところに週2コマも授業が増えるのでかなり負担感は大きい。上の学年の人には止めておけと言われたが、私はやるなら早く始めたかったので秋学期スタートにした。確かに秋学期は忙しくなりはしたが、結果としてはこの選択は吉だったかなと思う。
私はここ最近学校の授業とは別に個人で本腰を入れて勉強したいものが出てきたので、中国語クラスが早く終わってくれるのは、そちらの勉強の時間捻出のためにも早く終わるのはとても助かる。やはりやれることはなるべく早くやるのがBetterだと改めて認識。今後も迷ったら迷わずさっさとやる方を選択するようにしたい。


中国語クラスの効用について
果たしてこのクラスで中国語がどこまでできるようになるか、という点は英語と一緒で個体差が大きいと思われるが、このクラスのみでビジネスレベルに持っていくのは難しいと思われる。日本人は読み書きは漢字アドバンテージがあるので得意だが、一方漢字で考える癖があるので話すほうは漢字を知らない西洋人より上達しずらい気がする。もちろんはじめてあった人に、「お、この人は少しは中国語できるのだな」と好意的に思われるくらいにはできると思うが(そう、少し日本語ができる外国人にびっくりするあの感じだ)、仕事で使うにはプラスアルファが必要なのは間違いない。
LBSの同期で本当に中国語をマスターしようとしている人は香港かシンガポールに渡って当地でトレーニングすることを考えているらしい。私はそこまではおそらく出来ないが、この授業でできるところまでは頑張ってみようと思う。

LBS日本人学生の中国熱

LBS同期は中華圏に対する興味関心が強い。

今年のLBSの同期は個人の性格やキャリア志向はまったくバラバラと言っていいほど統一感がない。そんな中で一つ大きな共通点があるとすると中華圏に対する関心が高いことだろう。
もちろん全員ではないのだが、この関心の向き方は二種類ある気がする。

①中国語に対する関心
LBSの同期で日本人は現在11人いるのだが、驚くなかれそのうち6人が中国語(マンダリン)を学校で履修ないし何らかの形で勉強しているのだ(ちなみに他言語はフランス語が1人)。これ以外にも中国語がもともと話せる人がもう一人いるので、計7人がレベルはさておき中国語が話せる/勉強しているのだ。これは他のビジネススクールと比べても大きな違いがある点だと思う。やはり、ロンドンに来ている人は米国のビジネススクールにいく人とはまた一味違った指向性をもっているということなのだろう。


②中華圏でのキャリアに対する関心
 LBS同期では中国語のみならず中華圏(中国本土、香港、台湾、シンガポール)でのキャリアに興味がある人も多い。実際に中華圏で就職を目指している同期は二人いるし、コネクションをつくるべく上海のビジネススクール(CEIBS)に交換留学を決めている人も別に一人いるくらいだ。彼らのバイタリティ+キャリア展望には本当に敬服してしまう。 先日も中華圏での就職についてアプリカントの方から相談があったが、こちらを考えている方はLBSを留学先の選択肢に含めるのもよいのではないかと思う。
※誤解がないように書いておくと、LBSから中華圏の就職はシンガポール・香港が多く、中国本土はまだあまり多くない。ただずっと続いている香港を中心にしたAsia Career Trekに加えて、昨年よりShanghai Career Trekが始まり、学校も参加者に対して補助を出しているくらいなので、今後増えてくるのは間違いないと思われる。

2012年にわれわれが卒業するころには、この中国熱がどのような結果を生むのかは今から興味深いところだ(もちろん自分も中国語は頑張って勉強しなくてはなのだが・・・)。

2011年の抱負

2011年は慌しかった2010年とは別に足が地について一年にしていきたい。

2010年はとにかく忙しない年だった。なにせ元旦の時点で10校近い出願校のアプリケーションがどれひとつとして完了していなかったのだ。
そんな状態だったから年初には
①自分がそもそもMBAにいけるかもわからず
②そして行けたとしてもどこの学校に行けるのかすら全く見えていないし
③もしMBAに行けたとしても海外に住むのも初めての中で自分がどれくらいパフォームできるのか想像もつかない
そんな状態だったのだ。それがどういう過程だったにせよ今こうしてロンドンビジネススクールにいて思った以上のことができているのは、本当に運がよいと思う。

逆に2011年はある程度先を見通せる一年だといえる。
なぜなら学業、インターンと一年のスケジュールがみんな見えているからだ。この中でどれだけ頑張れるかだけの問題なので、昨年が種蒔き期だったのに対して今年は収穫期の一年といえるだろう。

そんな収穫期の今年の抱負も立ててみた
2011年の抱負
①インターンを通して将来の就職先を決定する
MBAに高いお金を払ってきている理由として一番大きいのは将来のキャリアを構築するためである。したがってこの目標はLBSで何をするにせよ全てに対して優先するべきであるし、優先するようにしたい。その第一歩はまずインターンを頂いている会社で最大限成果を出すことである。私の場合はインターンは複数こなす予定なので、一つ一つでそれを忘れないように頑張りたい。
また、インターン期間が終われば自分の将来のキャリアもずっと具体的に見えてくるだろう。おそらくは2011年中に将来の仕事が決まることになると思われるので、そこが決まるまでは気を抜かないようにしたい。
②英語力を更に高める
 MBAにきても英語が十分に使えない人は意外に多そうだ。さすがに読み書きは問題はなくなるだろうし、リスニングもあるレベルまで向上すると思う。しかし、話すほうはやはり個人差が大きいようだ。イギリスに来る前にアラムナイの人から「LBSに2年間いたら話せるようになると思ったら大間違いだよ」と言われたが、まさにそのとおりだと感じる今日この頃だ。「あの人はMBAなのに話せないよね」と言われるのはかっこ悪いし、ここは2011年も引き続き重点的にやっていきたい。
(最近ここは妻のほうが頑張っているので負けないようにしたい。)
③学内でのネットワークを拡大する
そして今年は学内での自分のプレゼンスをあげるとともに、卒業後にも生きてくるような人脈を作るべく意識的にネットワークを拡大していきたい。その手始めが3月末にあるJapan Tripだ。毎年このTripを境にLBSでの日本人のプレゼンスは急上昇するようだ。まずはこのTripを成功させることがひとつのステップになるだろう。

と書いてみて非常に当たり前のことばかり書いていることに気づいた。面白くない。
でもやるべきことを着実にやることが今年一年一番必要なことだということだ。
面白いことは目標とは別に思いついたらどんどんやって行きたい。

セントポール大聖堂とテムズ河(本城直季風)

2010年を振り返って

あけましておめでとうございます。

2010年を改めて振り返ると激動の一年だったといえるだろう。
正月返上で毎日会社に出社して朝から夜までアプリケーションを書き続けた昨年の1月はもはや遥か遠くのことではないかと思うくらい、すべてが大きく変わった12ヶ月だった。

この1年で何が大きく変わったかというと・・・
①結婚した
②東京からロンドンに移住した
③身分が社会人から学生に戻った
どれか一つ変わっただけでも生活が大きく変わはずだが、3つすべて変わったのだから激変といっても過言ではないだろう。

MBAはよくLife Changing Eventだと言われるが、本当にLife Changingになるかは今後の自分の今後の努力次第 だ。MBA留学して後悔する人はほとんどいないと言われるが、MBA留学後に成功するかどうかは当人次第だし万人が成功しているわけでは全くないのだ。

 ロンドンビジネススクールに留学するに当たって今年中にしたいと思っていたことは以下の3点だ。
①英語コミュニケーション力の向上
②LBSでの居場所の確保
③インターンの獲得

この観点からすると現時点での採点は下記のようになるだろうか。

①英語コミュニケーション力の向上
 【60点】やっぱりそんな簡単に英語力は上がらない。家に帰ると妻と日本語で話してしまうこともあるが、授業中に発言したりしたところで日々英語で話す時間が思ったほど長くならないのが主な要因。授業受ける分には困らないが、グループワークなどで白熱した議論には聞くのが精一杯で余り参加できない。もちろん数値分析やチャート整理などで貢献はできるのだが、やはり議論にフルに参加できないことがあるのはストレスの元になる。

②LBSでの居場所の確保
【70点】MBAを楽しめるかどうかは課外を含め学校の活動にどれくらいインテンシブに参加できるかによるかと思う。ネットワーキングもMBAの重要なファクターの一つだからだ。その点、Cycling ClubのCo-Presidentになったり、Japan TripのCo-Presidentになったことはその橋頭堡を確保したという点で非常に有意義だと思う。ただ、結婚すると独身時代みたいに自分の参加したいイベントに全て参加するというわけにはいかなくなるので、その点では独身の同級生が羨ましい部分もある。とはいえ、ここは日本と違ってパートナー同伴でいけるイベントも非常にたくさんあるので、その点はよかった。
本当はこれらに加えてビジネスフォーカスのClub(Industry Club, Consulting Clubなど)のリーダーシップロールをやりたいと思っていたが、①授業やJapan Tripが忙しい②語学力が未だ不十分③自分のキャリア形成への影響が小さいことから、そちらにエネルギーを割くのは諦めた。これらのクラブはこちらで就職するには非常に役に立つが、日本で就職する分にはあまり関係ないからだ。

③インターンの獲得
【95点】未だインターンのポートフォリオをどうするかは確定していないので、あまり明確には書けないのだが、投資銀行、事業会社、ベンチャーなどからインターンのオファーをもらうことができた。やはり日本で就職するとなると、ボストンキャリアフォーラムは外せないし、事実その場でオファーをもらえたりもしたのだが、こちらについては別の回に筆を譲りたい。
惜しむならくは地理的なダイバーシティを得られていないこと。本当はUKなど日本以外でインターンすることも考えたのだが、実現可能性を考慮してこちらについては(ほぼ)断念することにした。 ただ、いずれにせよインターンの獲得では自分の思い描いていた以上の成果を得ることができたし、自分の可能性を様々な会社で試すことができる機会を得られたということは、自分の将来の大きな足がかりとなるであろう。


2010年も振り返ると、LBSに来ることができたことも含めて、まずまずの一年だったといえるだろう。全てがパーフェクトだったとはお世辞にも言えないが、それは2011年に持ち越しということで今年頑張ろうと思う。次回は2011年の抱負を書きたいと思う。

今年もいい年になりますように