ロンドンで再び入院するの巻

ロンドンで再び入院する仕儀となった。

しばらくブログの更新が止まってしまった。理由は複数あるのだが、一番大きかったのは2月の初旬に入院したことにある。何故入院したかと言うと、気胸の再発を防ぐために手術に踏み切ったからだ。

気胸は端的に言えば肺のパンクである。実際には肺のうちの数%~数十%縮むくらいなので、場合によっては安静にしているだけで治るくらいなのだが、一度なると肺の上部のブラと呼ばれる破れやすい部分ができてしまうので再発する可能性が残ったままになってしまう。11月にロンドンで気胸になったときは対症療法しかしなかったので、激しい運動その他で再発する危険性残ったままだった。そこで内視鏡でそのブラを切除して縫い合わせる手術をすることで以後の再発を一切防ぐ、というのが今回の手術の趣旨だ。

今回入院したのはUCL Hospitalの付属病院の一つ、Heart Hospitalだ。医療機関が集積するHarley Streetの裏手にある心臓と肺の専門病院だ。旅行保険に入っているのでプライベートの病院にもいけるのだが、イギリスの医療制度を間近で見るいい機会なので、イギリスの医療制度であるNHSの病院に入院することにしたのだ。
入院した日にすぐ手術したのだが、担当医師の簡単なオペだという説明とは裏腹に術後は結構大変だった。なにせ痛み止めを飲んでいないと何もする気が起きないくらい痛いし、咳などしようものなら肺周辺がとんでもない痛みで数分動けないといった感じだ。3日間くらいは肺にたまった水を抜くためにドレインを二つ付けていたので自由に動けないのも痛かったが、これだけ一日時間があるときもないので、落ち着いてからは自分の勉強に専念できたのはよかった。

相変わらずNHSのオペレーションは悪くて、診察に来る医師は毎回違う、血圧を測る時間はてんでばらばら、引継ぎは病室でやるので他の患者に丸聞こえ、ナースコールはなりっぱなし、管を抜いた当日にすぐ退院させると、まあ日本の病院に慣れた人からするととんでもない場所である。とはいえ、食事は多くの選択肢から選べたり、 食後にコーヒーとお菓子が出たり、余計な干渉されなかったりいいところもある。何にせよこれで医療費は入院代・手術代含めて一切無料なのだから文句の言いようもない。

さすがにもうNHSに入院することはないと思うが、なかなか面白い経験ができたと思う。
術後しばらくは激しい運動は控えるように言われているのだが、今から自転車に乗れる日が待ち遠しい。

Heart Hospital


肺についていたドレイン

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