バーバラ・ミントの特別講義

伝説のコンサルタントともいうべきBarbara MintoがLBSにやってきた。

彼女の名前は経営書の大ベスト&ロングセラー「考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則」でご存知の方が多いと思う。ご他聞に漏れず私もその口だ。あちらこちらでお勧めの本として挙げられることも多いので私も過去に一度買って読んだものだ。ただロンドンに移住するに当たって売ってしまったくらいなので、あまり思い入れがあったわけではない。とはいえ、せっかくLBSにくるのであれば是非人となりを見てみたいと思って参加してみた。

講義自体は非常にシンプルなメッセージで、彼女の「ミントピラミッド」ーレポートのメッセージは必ず一つでなければならないというものだった。言いたいことが複数ある場合は、それを包括する一つのメッセージが必ずあるはずであり、複数のポイントがある場合は議論が十分ではないということだ。コンサルタントをやっている人にとっては当たり前のことかもしれないが、それをマッキンゼーの時の経験から帰納的に導き出したバーバラの言葉は非常に説得力があった。

バーバラの生授業
残念だったのはさすがのバーバラも年齢には勝てなかったこと。HBSを卒業した年を考えると75歳くらいになるだろうか、途中途中で言うべきことを忘れてしまって「ここでは何を言うべきだったかしら」と呟く姿は様になっているとはいえなかった。それでも自身で語る彼女のライフストーリーは非常に面白いものがあった。ハーバードビジネススクールで女性が入学を許可されて2年目の年に入学、900人中女子が8人のみという環境を潜り抜け、マッキンゼーでコンサルタントになったという経歴は彼女自身の誇りであることが伝わってきた。

そして一番驚いたのは講義後に彼女がLinkedInに登録しているという事実を知ったとき。講義でPowerPointを使いこなしている事実にも感心したが、Social Networkまで手を拡げているとはさすがただのお婆ちゃんではない。

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